どこよりも危険な日本!



プレート境界は地震の巣


もうご存知と思いますが、地球上の各大陸は、プレートの上に乗って地球上をただよっています。
大昔、アフリカやヨーロッパとくっついていたアメリカ大陸が、プレートに乗って太平洋の方に流れ出し、 どんどんユーラシア大陸から離れていって、そのすきまに大西洋ができたことはごぞんじでしょう。

アメリカプレートは西に動いて太平洋プレートと激突し、太平洋プレートの上に乗り上げ、
その結果できた山脈が、アメリカ大陸の太平洋岸にならぶ巨大な山脈群、 北アメリカでは、ロッキー山脈と呼ばれ、南アメリカではアンデス山脈と呼ばれる巨大な高地群です。

同じように、インド亜大陸も、アフリカや南極大陸から分かれて北に向かい、 こちらはユーラシア大陸に激突して、巨大なヒマラヤ山脈ができました。

太平洋プレートはアメリカ大陸の西進に押されるようにして、 日本の東で、ユーラシアプレートの下にもぐりこんでいます。
その結果、できたのが巨大な日本海溝です。
同じように、太平洋プレートがオーストラリアプレートにもぐりこんで、ケルマデック海溝という、 これも超巨大な海溝を形成しています。



何が言いたいかもうおわかりでしょう。そうです、まさに近年超巨大地震のあったところばかりです。

地球の裏側の津波がはるばる太平洋を渡って日本でも142名という死者をだしたチリ大地震。
そして、2004年、巨大津波で22万もの死者をだしたスマトラ沖地震。
そして、歴史に名を残す有名なサンフランシスコ大地震。
そして、2011年、日本人留学生も多数犠牲となったニュージーランド地震。
そして、2008年、ヒマラヤ山脈のふもとでおきた中国四川省の巨大地震。
そして、2011年の東日本大地震。

はっきり言って、ドイツもフランスもアメリカも中国も韓国も、 それほど原発には気を使わなくてもいいのです。
ドイツやフランスは、地図で見ても分かるとおり、プレートの境界部の国ではありません。 脱原発を打ち出したドイツですが、地震に関してはそれほど危険ではありません。
アメリカも原発を作る場所は、ちゃんとわかっていて、西海岸にはほとんど作っていません。 中国も、ヒマラヤ山脈に近いところを除けば、問題はありません。

原発立地国で問題なのはほぼ日本だけなのです。
いちばん危険な国が、いちばん原発に鈍感なのです。
福島の原発事故は天からの警告でしょう。
その警告を無視したとしたら、次に来るのはきっと滅亡しかありません。




名古屋を死滅から救え



もっとも危険な街、名古屋!


若狭湾に並ぶ多数の原発に何かあったときにもっとも危険なのは、関西よりも名古屋などの中部日本であることは想像力のある人間なら誰もがわかっていることだと思う。
なぜ、名古屋から原発反対の大きな声が上がらないのだろう。

地図をみれば一目瞭然だが、左上の若狭湾(小浜、敦賀などのある所)の 原発で何かあったとき、海からの西風にのって琵琶湖盆地全体が放射能の霧に包まれる。

そして、琵琶湖盆地をおおいつくした放射能の霧は、さらに日本海から吹く
西風にのって東へと流されていく。



琵琶湖の東には何があるか。
琵琶湖の北東には、高い高い白山山地が南端の伊吹山まで連なっている。
そして、琵琶湖の南東は、御在所岳を中心とした鈴鹿山脈が連なっている。

そして二つの山地の間に、すべてはここを通って下さいと言わんばかりに、
関が原回廊が大きな道を開けている。
東海道新幹線も、名神高速道路もここを走る、西日本最大級の動脈である。

そして関が原といえば、冬の豪雪地帯としてとみに有名である。
日本海から吹きつける湿気を伴った風がここ関が原回廊になだれこんで、
この回廊にものすごい雪を降らせる。
冬場には毎年、新幹線も高速道路も、ストップを余儀なくされる所だ。

琵琶湖盆地にたまった放射能の霧は、西風に流されて、唯一の出口である
ここ関が原回廊から一気に名古屋地方へ流れ込んでいく。
福島の事故では、西風に流されて、ほとんどの放射能の霧は、さいわいにも海の方に流されていった。
若狭で事故がおこったとき、放射能の霧は、海には流れずに、 日本の大地が(特に琵琶湖と名古屋周辺が) 徹底的に汚染されるにちがいないのだ!



そして当然のことだが、琵琶湖を唯一の水源としている京阪神地方に住む人々は、 安全な水を求めて他へ移住するしかない。
そしてまた、名古屋を中心とした岐阜や愛知などの中部地方の人々もまた
逃げ出すしかなくなるだろう。

福島では西風ゆえに助かった。しかし、若狭では西風ゆえにとんでもないことになる。
トヨタをはじめ、近畿や中部地方の産業がのきなみ壊滅したとしても、
それでもなお産業界は原発を推進しようとするのだろうか?








 シリーズ「ストップ ザ もんじゅ!」

   1 「もんじゅ」その危険 (ストップ ザ もんじゅ!)
   2 「もんじゅ」その場所 (どこよりも危険な日本)
   3 「もんじゅ」その背景 (核のゴミが日本をゴミにする!)