最後に



韓国を訪問して、朝鮮と日本の過去が引きずっている問題をまだ片鱗でしかありませんが、見てきました。
そして、ホームページ上で最初に「ナヌムの家を訪ねて」の部分を二年前に公開させて頂いたのですが、そんな遠くばかり見て回らないでも、自分たちが住んでいるこの町にも、朝鮮人強制連行、強制労働の傷跡ならいくらでもあるじゃないか、なぜそれらをほっといて、遠くばかり見て回るのか、と言う思いにとらわれたのです。そんなわけで、今年になって、タチソのトンネルをすべて見て回ろうと思い立ちました。
トンネル群は崩落が進み、そのうちすべて埋まって痕跡も残らないようになるのでしょう。でも、私たちの町にある山の中で戦争中、多くの朝鮮の人々が故郷を思いながら、厳しい労働に従事して、あるいは命を落とし、あるいはけがをし、あるいは飢餓に苦しみつつも、トンネルを掘っていった事実は消えることはありません。
今日も、町の人々の喧噪を聞きながら、トンネルたちは私たちのすぐ近くの山の中で静かに眠っています。

なお、私もトンネルには入りませんでしたが、崩落で危険なため勝手にトンネルには入らないで下さい。
また、現地調査にあたり、「朝鮮人強制連行強制労働ガイドブック高槻「タチソ」編」(高槻「タチソ」戦跡保存の会発行)を参考にさせて頂きました。


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