花ひらく年ごろ、日本軍に連れ去られ
踏みにじられ失った人生、
とりもどすのに、五十年の歳月を要した。
今は、しわだらけのハルモニになったが、勇気ある証言、
その証言の力で私たちは真実を知った。
いつも暗い影がおおっていた彼女たちの世界に
今こそ、あかるい光を照らそう。
とりかえせない歳月、翁草になっても
あでやかな衣装を軽やかにはおり、翼をひろげる。
ここで再び、心底望んだ生活を営む。
虚空をさまよう悲しい魂も、もういまは、天に向かって解き放とう。