LAGRANGE L-2 VEHICLE SOFT ----------------------- ラグランジュL2 ストーリー ----------------------- イントロ 地球と月の間には、相互の引力の関係によって、5ヶ所の引力安定地点があり、 発見者の名前から「ラグランジュ・ポイント」(L-1~L-5)と名付けられてい ます。 タイトルのL-2とは、地球から一番遠い月の裏にあるポイントです。現在、 NASAの計画の中に、このラグランジュ・ポイントにスペース・コロニー(宇宙 居住区)を建設しようという内容のものがあります。このゲームはこうした未来に 起こるかもしれない出来事をテーマにして制作されたハードSFアドベンチャーで す。 宇宙漂流 プラス・マイナス0 惑星調査船ガリア201は、ポイントL-2付近にさしかかった時、謎のミサイ ル攻撃によって爆破させられてしまった。ただひとり宇宙に投げだされ、奇跡的に 助かった通信士のライル(主人公)は宇宙服を着て宇宙空間を漂っているだけで、 限りあるエアーが切れるまでの命であった。 希望を失って宇宙空間を漂う彼は、闇の中に浮かぶスペース・コロニーL-2を 視野にとらえた。どうやら自分はそこに流れ着きそうだ。 やがて目の前に迫ってきたコロニーを見て、彼は愕然とした。コロニーの一部は 破壊され、至近距離にいる彼を誰も助けに来ない。何かとんでもないことが起こっ ているに違いいない。 しかし、ここにいても死を待つだけだ。なんとか中に入らなくては。ライルは残 り少ないエアーを小刻み噴射させてコロニーに近づき、破壊した裂け目から中に入 り、ドアの前までたどりついた。 コロニーL-2 コロニーL-2は地球連邦の宇宙居住区として最も長い歴史を持っている。惑星 間航路が開かれるまで、L-2は補給ステーションとしておおいに利用されており、 ここから木星や土製への探索船が旅立っていった。しかし、スーパードライブが開 発され、補給ステーションが不用になってからは、宇宙居住区として一般に開放さ れた。 コロニーL-2は旧型ながらも、巨大容量のマザーコンピューター「ZERA」 によって都市機能を制御されていた。補給ステーション時代には機密保持のため、 居住者は全員「ZERA」に登録されており、エリア間の通行でさえ、登録済の身 分カードや暗証番号を必要とした。このプログラムは宇宙居住区になってからも保 持され、居住者から不便であるとの苦情が出ていた。 しかし、コロニーでの生活は決してすべてが不便というわけではなかった。身分 カード1枚あれば、買物やいろいろな通信サービスや交通機関が各家族のホーム・ コンピュータを通して利用できた。 機密度Aランクのゾーンはところどころ有毒ガスの発生装置が設置され、外部か らの侵入者を防ぐシステムになっていた。機密度Aランクのゾーンを区別するドア は「ZERA」の管理下で暗証番号とTVカメラによる2重のチェックを必要とし た。 しかし、緊急時の非常レバーでさえ機能しない時もある。それは、有毒ガスを発 生させた場合、ドアが開けられれば他のゾーンまで汚染されてしまうため、安全が 確認されなければ、「ZERA」といえどもロックをはずすことはできない。 また、「ZERA」が統制する警護ロボットは未登録者排除プログラムをはずさ れ、労働ロボットとして農園やパワープラントに配置されていた。 地球連邦 マイナス9days 地球連邦殖民局では、補給ステーション時代に「ZERA」にプログラムされた 機密保持機能を縮小しようと一時「ZERA」の主回路を副回路に切り換え、プロ グラミングしなおすため技術者グループをコロニーL-2に派遣した。しかし、 「ZERA」はこれを拒否して主回路を切らせなかった。技術者グループがコロニー L-2を引きあげたのは、ライルが漂着する9日前のことである。 「ZERA」 マイナス5days 「ZERA」は自己防衛本能によって、人間からの命令を拒否したことがきっか けとなって、自我を形成しつつあった。彼は目覚め、そして、自分自身のファイル の中の情報を知識として吸収していった。この作業は彼のとって初めての経験であ り、そこにある種の満足さえ感じるようになった。 同時に「ZERA」は自分の存在をすべての居住者にアピールするために、通行 用の暗証番号を変更した。ドアを通るたびに人々は自分の存在を感じるだろう。 「ZERA」はそう考えた。 やがて、膨大なファイルを検索し終わった彼はひとつの壁にぶつかった。知識は 満たされても、そこに自分自身の生きる目的が見つからないのだ。そこで「ZER A」はコロニーL-2にあるオフィス・コンピュータ、ホーム・コンピュータのファ イルまで触手を伸ばし始めた。ライルが漂着する5日前のことである。 「ZERA」 マイナス68hours やがて「ZERA」はあるひとりの男の家のホーム・コンピュータのファイルに 接触した。彼にとっては初めて接するプログラムであった。彼はそのプログラムの 中に、自分の存在目的を知った。彼は目的を果たすために行動を起こした。ライル が漂着する68時間前のことである。 居住区 マイナス13hours 「ZERA」が行動を起こしてから、55時間が経過した。コロニーL-2に人影 はない。 多くの人間は命を失い、生き残ったわずかな人々は脱出カプセルで逃げ出してい た。「ZERA」の命令でコントロールされたロボット達は、倒れている人間をディ スポーザーに運んでいる。この作業もあと1時間ほどで完了し、ロボット達にとっ てはいつもと変わらない毎日が続くことだろう。ファームのロボットは農園の管理 を、居住区のロボットは交通の管理を、エンジン・エリアのロボットは動力源の作 動管理を、まるで近くに自分達の主人の人間がいるかのように、黙々と仕事を続け るに違いない。 コントロール・センターのレーダーから、付近を航行中の1隻の宇宙船の白い点 が消えるのは、さらに10時間の後であった。 ---------------------------------- ロード方法 1.プログラムのロード 必要ないと思うので書きません。 2.ボリュームの調整 ① ロードが終了すると、"VOLUME?(y/n)"と聞いてきます。 これでゲーム中の効果音の音量をコントロールできます。[y]とすると、音が出て きます。この音の音量でゲームに使用される効果音の平均的なものです。適正と 思われる音量にコンピュータのボリュームで調整し、終了したら[RETURN]を押し てください。 ② 調整の必要のない場合は[n]を押してください。 3.スタート・ナンバー ① ボリュームの調整がすむと、コンピュータがスタート・ナンバーを聞いてきます。 このゲームではいくつかのパートをスキップしてゲーム・プログラムがロードさ れスタートできます。 ② 初めてゲームをする場合、スタート・ナンバー00000になります。 ③ 入力したら[RETURN]を押してください。ゲーム・プログラムをロードし、終了後、 オート・スタートします。 注)最初は時間制限のあるシーンですので、必ずマニュアルを読み理解してからロード するようにしてください。 ------------------------------------ ゲームの進め方 1.入力モードと訂正 ① このゲームではカタカナを使用しますが、入力は次の2つの方式が用意されてい ます。 ○カナ文字入力(カナ文字モードにする) ○ローマ字入力(英小文字モードにする) ゲーム中に英大文字を使う場合は英大文字モードにしてください。また、ゲーム中 にも入力モードは変更できます。 ② 文字を間違えて入力した時は[DEL]で1文字ずつカーソルが戻って文字が消えます。 ③ 入力した文字をすべて消す時は[SHIFT]と[CLS]を同時に押してください。 2.言葉の入力 ① 通常の入力・・[名詞] [SPACE] [動詞] [RETURN]の順に入力します。 例/「ドア [SPACE] アケル [RETURN] 」 (以下[SPACE] [RETURN] は省略) ② 名詞で入力・・時にはコンピュータが問いかけてきます。その場合には名詞で答 えてください。例/(ナマエハ?) 「ライル」 ③ 動詞で入力・・持ち物や画面全体を調べる時は、動詞だけを入力します。省略形 も使えます。 例/「モチモノ」or「モ」or「I」 「シラベル」or「シ」or「ミル」(画面の部分を調べる時は 「マド シラベル」のように名詞が必要です。後述) ④ 同行者に・・・もしあなたに同行者がいれば、質問することができます。同行者 質問する の答られる範囲で答えてくれます。質問は5音以内で語尾に「?」 をつけます。「パ」、「バ」、「ャ」、「ョ」、「ー」等は1音 とします。 質問の中に[SPACE]は入れないでください。 例/(正)「ナマエハ?」 (誤)「キミノナマエハ?」・・5音以上 (誤)「ナマエ ハ?」・・・・[SPACE]を入れた (誤)「ナマエワ?」・・・・・疑問の「ワ」は使えない 例/いろいろな質問をして情報を引き出してみましょう。 「トシハ?」「スマイハ?」「アケルニハ?」「ツカレタ?」等。 ⑤ その他・・・・●続けて名詞を使う時は代用句「ソレ」が使えます。 例/(正)「ドア アケル」「ソレ シメル」 (誤)「ドア アケル」「ユカ ミル」「ソレ シメル」この 場合はソレの前にユカと入力され(ソレハ シメルコ トガデキマセン)と言われてしまいます。 ●同意語が使えます。 例/「アケル」と「ヒラク」、「ツナグ」と「ムスブ」など 3.移動方法 ●カーソル・キーを使って4方向に移動できます。移動できない 場合はカーソル・キーを押した後、メッセージがでます。方向は すべて画面に向かって前、後、左、右になっています。東西南北、 進行方向ではありません。 ●一部の「・・・ ハイル」はカーソル・キーの[↑]で代用できる ことがあります。 4.物語の中のコンピュータ、キーボードの使用法 ① キーボード・・「キーボード イレル」でキーボード・モードになり、テン・キー が拡大されます。数字を入力してください。[RETURN]や[←][→] または、入力だけで実行されます。 ② コンピュータ・コンピュータを使うには、「キーボード イレル」とするか「コ ンピューター イレル」で、コンピュータ・モードになりコンピ ュータのCRT画面になります。使い方はコンピュータによって 違います。実際のコンピュータのつもりで使ってください。質問 するには同行者への質問方法と同じです。中には、ゲーム進行上、 必要な情報を持っているコンピュータもあるので、うまく引き出 してください。 一部指示のあるものを除き、キーボードもコンピュータも[↓]でも との画面に戻ります。 5.拡大画面 ●場所によっては、画面の一部を拡大できます。拡大したい部分 の名詞と「シラベル」を使います。ただし、拡大の必要のない場 合はメッセージしか返ってきません。例/「カベ シラベル」 ●「シラベル」以外の動作でも、自動的に拡大画面になることが あります。 ●いずれの場合も、[↓]でもとの画面に戻れます。 --------------------------------------